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質問コーナー

アメリカの学校教育

教育システム
質問:学校間の格差、例えばエリート校とノーマル校といったような大きな差がありますか?
答え:アメリカの公立高校は、一般に、全入学制で、学校地区内の高校生なら誰でも、入学することができます。私立学校には、宗教関係(主にカトリック教) の学校と名門大学進学のためのエリート学校などがあります。 アメリカの生徒の11パーセントが私立の学校に通っています。

質問:学校のスタッフに事務職員はいますか?または同種の仕事をしている人はいますか?どういう仕事をしているのでしよう?何と呼ばれているのでしょう。 (職名は?)
答え:学校のスタッフに事務職員はいます。校長先生の監督の下、事務職員等が学校行政や会計の事務を担当しています。また、各教育区のほうでも、学校行政 や会計の事務を総括的に行っています。

質問:アメリカの学校にはいわゆる通知票はあるのでしょうか。また、評価はどのように子どもたち、または、家庭に伝えられるのでしょうか。
答え:アメリカの学校にも成績通知票(レポートカード)があります。小学校では、学期の終わりごろに子どもたちの保護者との懇談会があり、そこ で通知票が渡されます。中学校、高等学校では、学期の終わりに郵送で通知表が生徒の自宅に送られてきます。学校区や学校によって違うこともあります。

質問:成績通知票(レポートカード)は、どのようなものなのでしょうか。
答え:成績通知票(レポートカード)には、各学期に履修した科目の成績が5段階評価されて、付けられています。また、担当教師からの簡単なコメントが書か れています。例えば、ある小学校1年生の成績通知表には、読解、 作文、口語、つづり字、第二言語としての英語、算数の科目には、 学業評価(アカデミッ クグレード)と努力評価(エフォートグレード)が、筆記、社会、理科、体育、音楽、図工、 宿題、家庭での読書、 図書リポート・プロジェクトの科目に は、努力評価(エフォートグレード)が、付けられています。その他、課業する時の性行の評価として、「素早く課業を始める」「決められた時間以内に課業を 終わらせる」 「自主的に課業に取り組む」「指示に従う」「注意してよく聞く」「きちんと課業をする」「授業中の態度」「遊び時間の過ごし方」「他者の権 利を尊敬する」「自己修業を示す」との項目があり、そこには、努力評価(エフォートグレード)が、付けられています。中学校、高等学校では、履修した科目 の教師が、5段階評価し、簡単なコメントを付けます。学校区や学校によって違うこともあります。

小学校
質問:アメリカの小学校では、パジャマデイやクレイジーヘアーデイ等、日本の小学校には、見られないユニークな行事が多数あるようですが、なぜ、こうした行事を行うのでしょうか。
答え:パジャマデイやクレイジーヘアーデイ等は、「スピリットウーク (Spirit Week)」の学校行事に属します。 スピリットウークには、生徒の参加を促すために、各学校で、パジャマデイやクレイジーヘアーデイ等の特別行事を行います。 校長先生、生徒会等が、スピリットウークにどのような行事をするか決めます。 多くの小学校では、スピリットウークは、寄付集めのウークでもあります。 高校では、一般に、スピリットウークは、ホームカミング(Homecoming)のウークでもあります。 

質問:授業の形態は、日本ような一斉指導ではなく個人的かつ自由であるというイメージを持っています。これは認識として正しいのでしょうか。実態を知りた い。また、それが受身ではなくて、自ら学ぶ姿勢につながっていると言えるのでしょうか。落ちこぼれということば、事態はありませんか。
答え:小学校では、同じクラスの中で、個別、また、能力別のグループごとに、勉強させ、指導することがよくあります。小学校では、普通学級の他に、英才児 プログラム、学習障害児プログラムがあり、約5パーセントの生徒が学習障害児であると認定されています。

非行問題
質問:児童が銃を持って登校することは事実なのでしょうか。そうだとするとその比率は? 年齢、地域で顕著な差があるのでしょうか。校則や規制はないので すか?
答え:1997年に、高校生で過去30日の間に学校に武器を持ってきたと報告した生徒の割合は9パーセントでした。1997年の7月1日から1998年の6月 30日までに、アメリカで、学校で武器によって、60名の死者を出し、そのうち、47名は殺害されました。多くの大都市内部の一部は、非行の多い地域とさ れています。全国で4,000人以上の警察官が、学校で働いています。また、メタル探知器や監視テレビを取り付けたり、1つか2つの入り口以外のドアや窓 を閉鎖したり、保安監視人を雇ったり、見回り調査やロッカー調査を強化したり、生徒と先生のIDカードを作ったりして、 学校安全を強化しています。

質問:中途退学の問題についてどのような対策をしていますか。
答え:中途退学者、退学の危険のある生徒、特別な注意が必要な障害児等は、特別学校(オールターナテイブスクール)や普通の学校の中の特別プログラムに通 うことができます。2001年の公立の特別学校・特別プログラムの調査によると、39パーセントの学区に特別学校や特別プログラムがあり、613,000 (約1.3パーセント)の小・中・高校生が、10,900の公立特別学校・特別プログラムに通学していました。特別学校、特別プログラムの数は増えていま す。たとえば、1993-93年度には、公立の特別校は、2,606校でしたが、2000-01年度では、4,818校になりました。また、1998- 99年度では、1,390の特別高等学校に280,000の生徒、全高校生の2パーセントが通っていました。多くの学区で、高校卒業のためのカリキュラム を少人数クラス、補習クラス、個人指導などにより教え、就職指導、心理的カウンセリングなども提供しています。また、少年審判所、精神衛生所、警察、 児 童保護所などとも提携しています。

質問:特別学校や特別プログラムの教育内容は、どのようなものでしょうか。
答え:ロサンジェルス郡には、生徒指導上、問題のある生徒のための公立特別学校(オールターナテイブスクール)が70校あります。生徒は、学校の規則を守 ることを誓約しています。ロサンジェルス郡で、モデル校でもある、一番古い特別学校、Mujeres y Hombres Nobles校は、75人の生徒がいます。ほとんどの生徒は、東ロサンジェルスに住むラテン系の生徒です。無断欠席、ピストル所持、麻薬販売、性的暴行等 により、普通校を退学し、この特別学校に通学しています。生徒は、すべての教科を学びます。先生と生徒の比率は、比較的低く、 先生は、生徒の苦手な教科 の補習をして、定期テストに受かるように熱心に教えています。また、少年犯罪者である生徒は、学校で働いている二人の保護観察官の一人に託されています。 学区の担当者も生徒の進行を監視します。成績がC以上で、放課後のカウンセリングプログラムを終了し、生徒指導上問題もなくなり、出席率も良ければ、普通 校に戻るための申請をすることができます。普通校へ戻りたい生徒には、学校の管理者、その生徒のカウンセラー、学区の担当者、保護観察官が相談して普通校 に戻すかどうか、判断します。約10パーセントの生徒は、自ら、選んで、卒業まで、この学校にいます。

英語教育
質問:アメリカのESLプログラムは、いつ、どのように、どこから導入されていったのでしょうか?また、現在アメリカの全州で導入されているのでしょう か?
答え:1974
年の最高裁判所の判決 により、公立学校は、英語力が限られた(LEP(Limited English Proficiency))の生徒に何らかの援助 を与える義務があり、外国語としての英語(ESL)教育や二ヶ国語教育を 提供しています。

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