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アメリカの学校教育
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中学校

  掲載項目
  1. 中 学校教育
  2. 中 学校生活

アメリカの中学校(ミドルスクール・ジュニアハイスクール)は、日本の中学校にほぼ該当し、5年生から8年生が、学んでいる。一般的な 中学校は、6 年生から8年生までの3学年から構成されている。中学生の生徒数は、1989年から1999年の間に、41パーセントも増加した。ほとんどのクラスは、教 科別に構成され、1993年度には、79パーセントの中学校の先生は、教科の先生である(Condition  2000)。

中 学校教育

新しいタイプの中学校、ミドルスクールは、大学進学準備のための高校や、就職教育のための高校をモデルとしないで、知的発展、社会技 量、個人的価値 を重視した学校を目指している。学際的なテイームテイーチング、探究的教育、ある概念やテーマに沿った学習、共同的学習などが取り入れられている。ミドル スクールでは、一般に教師が協力して、総合的な領域を教えるチーム方法が使われている。多くの学校は、保護者もチームに参加することを奨励している。多く のジュニアハイスクールは、ミドルスクールに変わった。

学期は、一般に、二学期制(秋学期と春学期)で、9月に始まり、6月に終了する。生徒は、教科カウンセラー等と相談しながら、選択科目 等を決める。 基礎教科は、英語(読解、文法)、数学、理科、社会で、その他、バンド、コーラス、体育、職業、家庭科、農業、芸術などがある。学力別に分かれた習熟度別 クラスや英才児クラスなどがある学校が多い。評価は一般にABCDFで、Fをもらうと、夏休みに補習を課せられる学校もある。

習熟度別クラスでは、生徒は、知能指数、成績、 適性などによって、 能力の程度や興味別のクラスに分かれる。小学校が、クラスの中 で、 能力別に 分けたりしているのに対して、 中・高等学校では、 習熟度別クラスが一般的である。中学校では、英語と数学のクラスで習熟度別クラスにすることが多く、 理科と社会のクラスでは、比較的少ない。

習熟度別クラスの推進者は、習熟度別クラスでは、生徒の学力に合わせた指導ができると主張している。遅れている子どもには、注意深く ゆっくり説明す ることができ、進んでいる子には、もっと難しい課題を与えて能力を伸ばすことができる。一方、反対者は、習熟度別クラスでは、遅れている子どもの自尊心を 傷つけ、経験不足の教師による指導が多く、教師の期待度も低く、クラスに規範になる生徒がいないので、学力の低いクラスの生徒の学ぶ機会、人生のチャンス に否定的に働いていると非難している。 

国際教育到達度評価学会(IEA)が実施している国際数学・理科教育動向調査 (TIMSS)の2003年調査の結果によると、アメリカの中学2年生は、46カ国中、数学で、15位、理科で、9位だった。一方、日本の中学2年生は、 数学で、5位、理科で、6位だった。 (TIMSS 2003)。

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中 学校生活

2001年に、放課後、ほぼ半数の中学生(46.2%)が、保護者の保護を受けた。保護者以外の保護は、親戚(13.2%)、親戚以外 (3.2%)、センターや学校のプログラム(14.2%)の他、8.8パーセントが学校らの課外活動に参加し、30.5パーセントは誰の保護も受けず、自 分等で過ごした (Condition 2003)。2003年の国際調査によると、宿題をする時間は、アメリカの中学二年生は、平均1.4時間、日本の中学二年生は、平均1.0時間である (TIMSS 2003)。

中学生は、家庭問題、薬物使用、妊娠、自殺、性的暴行、退学問題など多くの問題を抱えている。調査によると、中学生(12-14歳)の 42パーセン トがアルコールを飲んだことがあり、 11パーセントが薬物を使ったことがあり、44パーセントがタバコを吸ったことがあると答えている。また、六人に一 人が、 学校でピストルを見たことがあると答えている(TIME 1999年7月5日)。カウンセラーなどによる予防防止のためのプログラムが、生徒指導問題の対策のための有効的な方法である。

(文責:石 木田美貴) 

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